愛知県で法律相談できる弁護士をお探しの方へ
2024年11月21日時点で、弁護士広場には愛知県に対応している弁護士・法律事務所を掲載しています。
一覧からは、弁護士・法律事務所の「注力分野」や「最寄り駅」もご確認いただけます。
あなたの条件に合う、ご都合の良い弁護士・法律事務所をお探しください。
愛知県に「住まいがある」「勤め先がある」「事業を営んでいる」なら
「愛知県で弁護士に相談する」に掲載されている弁護士・法律事務所は、愛知県にお住まいの方・お勤めの方・事業を営んでいる方の強い味方です。
日常生活であまり弁護士に相談するような機会はないかもしれません。しかし、法律相談が必要なタイミングはある日、突然訪れます。
交通事故や離婚問題、借金問題をはじめ、弁護士は法律に関する様々な悩みに対応してくれます。
愛知県在住あるいはご利用の方が、法律トラブルに巻き込まれた際は、ぜひお気軽にご相談ください。
愛知県の弁護士・法律事務所の現状と法律トラブル発生の背景
愛知県の弁護士数・法律事務所数
愛知県は弁護士数が全国で3番目に多い
日本弁護士連合会(日弁連)が発行している弁護士白書2016年版によると、2016年3月31日現在、愛知県の弁護士会に所属する弁護士は1,857人。この数字は全国で3番目の多さになります。都道府県別人口では第4位に位置する愛知県ですが、弁護士の数も人口数に相応の多さとなっています。
弁護士数の女性率は全国で第9位
1,857人の弁護士のうち、女性弁護士は350人。これは愛知県の全弁護士の18.8%にあたります。女性弁護士の数としては全国で3番目にあたる数字ですが、愛知県の全弁護士に対する女性弁護士の比率で見ると全国第9位と、若干ランクが下がります。
愛知県は自動車産業が大きく発展し、東海地区のみならず日本の経済を支えていると言える地域です。弁護士数、女性弁護士の数ともに全国第3位の多さと、数字上は日本有数の都市圏で起き得る諸問題に対応する弁護士環境が整っているように見えますが、今後ますます多様化していく司法サービスへのニーズを考えると、更なる弁護士数の増加、特に女性弁護士の増加は強く期待される状況です。
愛知県は法律事務所数が全国第3位!
また、愛知県の法律事務所数は920事務所。この事務所数は全国で3番目に多く、弁護士数の同じ順位に位置となっています。
1法律事務所あたりの弁護士数を計算すると2.02人で全国平均の1.76人を大きく上回っています。都道府県別で見るとこちらも第3位という順位で、東京都、大阪府の次に高い数字となっています。この観点においても愛知県は司法サービスに関する体制が全国で3番目に整っている県と言ってよいでしょう。
愛知県の人口に対する弁護士充足率も高め
各県道府県の弁護士が足りているか、司法サービスを提供する環境の充足度を示す指標として「人口1万人あたりの弁護士数」という統計があります。
愛知県の人口1万人あたりの弁護士数は2.48人。これは全国平均の1.68人を大きく超えるものです。都道府県別の順位としては第4位となっています。
愛知県は弁護士数・法律事務所数においては全国第3位に位置しており、恵まれた環境である思われます。1法律事務所に所属する弁護士数、人口1万人あたりの弁護士数に関してもこのように上位にランクしており、県民が司法サービスを利用しやすい環境と言えるでしょう。
愛知県は人口が全国で4番目に多く、若者層が増えている
愛知県の人口数 7,455千人(平成26年推計)は全国で4番目に多く、前年比は+1.7%という状況です。年齢別の人口分布を見ると、全国平均と比べて若年層の割合が高く、特にその差が目立つのは30歳代の多さです。また、その世代の子どもの年齢0歳~15歳に関しても同様にその割合が全国平均を超えています。また、地域ごとの分布を見ると、名古屋市に人口が集中しており、全体の30%以上が名古屋市民ということになります。前述のとおり、現時点では愛知県の弁護士数、人口1万人あたりの弁護士数のいずれにおいても恵まれた環境にある愛知県ですが、こういった要素から今後さらに司法サービスへのニーズが高まって行くと考えられます。
愛知県の民事法律相談の現状
ここまでは弁護士数・法律事務所数を通じて愛知県の司法サービスの充実度・環境を見てきました。ここからは、愛知県のみなさんが、実際にどんな法的トラブル・悩みを抱えているのかをチェックしていきます。
まずは、愛知県で起きている民事事件の現状を知るため、日本司法支援センター・法テラスが公開している統計情報から、平成27年度の「代理援助事件の事件別内訳(民事法律扶助)」を見ていきましょう。
代理援助・民事法律扶助の意味
法テラスのWEBサイトで、「民事法律扶助」とは下記のように説明されています。
民事法律扶助業務とは、経済的に余裕がない方が法的トラブルにあった時に、無料で法律相談を行い(「法律相談援助」)、弁護士・司法書士の費用の立替えを行う(「代理援助」「書類作成援助」)業務です。(総合法律支援法第30条第1項2号)
今回見ていく統計「代理援助事件の事件別内訳(民事法律扶助)」とは法テラスが実施する無料法律相談を受け、実際に弁護士・司法書士の費用立替えを受けた事案の数を、事件内容別にカウントしたものです。
実際には、法テラスを利用していない法的トラブル、法テラスの無料法律相談を利用したものの代理援助は利用しなかったケースなどもあるはずですが、割合としては愛知県における司法サービスの実際の利用実態に近い数字が確認できるはずです。
愛知県の法テラスにおける代理援助の実施状況
愛知県の法テラスにおける代理援助の実施状況は以下の通りです。
愛知県の法テラスで代理援助が行われた民事事件数は3,913件。この件数は47都道府県中で第8位に位置する多さとなっています。
事件別の内訳を見ると、愛知県の法テラスで代理援助が行われた民事事件 全体の42.2%が家事事件、37.2%が自己破産を含む多重債務事件にあたります。家事事件が占める割合に関しては、全国平均の32.3%を10ポイント近く超えており、愛知県の特徴と言えます。
愛知県の家事事件
家事事件対応がとても多く、全国第6位
愛知県の法テラスで代理援助が行われた民事事件のなかで家事事件が42.2%と最も多くの割合を占めています。全国的な傾向としては、自己破産を含む多重債務事件が占める割合が高いのですが、愛知県は異なる結果となっています。その割合は全国平均10%近く超え、件数としても全国で6番目となる多さです。
法テラスはそもそも、経済的な問題で弁護士へ相談しづらい方への支援サービスという側面があります。そのため、法テラスで対応される事件として、多重債務、債務整理や借金に関するものが多いのですが、愛知県においては離婚など家庭の問題で法テラスを利用する人が多いということになります。
愛知県の家事事件ですが、なかでも離婚等に関する件数が占める割合が全体の31.2%と非常に高いものとなっています。こちらも全国平均の22.7%を8.5%上回る割合で、愛知県の離婚等に関する代理援助事件の多さを表すものとなっています。
ここまでのデータから、愛知県民にとって離婚等に関する法的トラブルがかなり深刻な問題であることがわかりました。我が国では3組に1組が離婚しているというデータがありますが、総務省「人口動態調査」(2014年公表)から愛知県の離婚件数を調べると、年間13,077件という多さで、都道府県別では第5位に位置しています。その内訳を見ると、夫婦間の話し合いだけで離婚に至る協議離婚の件数が最多であるものの、調停離婚、和解離婚、判決離婚の件数も少なくありません。特に判決離婚に関しては全国で4番目の多さとなっています。このように、愛知県では離婚問題を法律の専門家の力を借りて解決するケースが比較的多いようです。
愛知県では多重債務事件での法テラス利用が少なめ
愛知県の法テラス統計で特徴的なのは離婚等を含む家事事件の多さですが、その次に目立つのは自己破産を含む多重債務事件の割合の少なさです。
代理援助事件のうち多重債務事件が占める割合は、全国平均48.2%に対して、愛知県は37.2%と全国平均より11ポイントも下回っています。割合が低いということは事件数も少ないということなのでしょうか。
そこで詳しく見て行くと、愛知県の法テラスが対応した多重債務事件に属する代理援助の件数は1,457件で、47都道府県中では9番目の多さです。比較的高いランクですが、件数のランクにおいては人口数が大きく影響していると思われます。全国的に多重債務問題は法テラスを利用する目的の半数を占めている状況ですが、愛知県は例外と言ってよいのでしょう。
その背景を調べると、愛知県の賃金水準の高さが挙げられます。愛知県の平均賃金は314,400円で、全国平均を超えています。また、平成28年度の完全失業率は2.4%と低く、4年連続で低下しているため、雇用の面でも安定感があると思われます。トヨタ自動車をはじめとする製造業も繫栄しており、就業者数も増加傾向にあります。さらに、県が発表している「あいちの就業状況」に掲載されている「雇用形態別の役員を除く雇用者数の割合」を見ても、正規の職員・従業員は全体で63%以上、男性に限れば79.3%という高い割合を示しています。愛知県は、働く場所があり、お給料が高めで、雇用形態も安定しているため、多重債務などの経済的な問題を抱えるひとが比較的少ないのかも知れません。
法テラスの代理援助立替基準によると、多重債務事件は、
- 任意整理事件・特定調停事件
- 自己破産事件・民事再生手続
などに分類され、債権者の数ごとに基準額が設定されています。
愛知県の法テラスでは経済的な問題である多重債務事件に関する代理援助の数が比較的少なく、離婚などの家庭の問題に関わる事件が多いという状況です。全国第5位の離婚件数が大きく影響していると思われますが、そのほかにも原因があるのでしょうか。愛知県、特に名古屋では「娘が3人いたら家が傾く」と言われるほど嫁入り道具が豪華で、結婚式の派手さも広く知られています。「見栄っ張り」と言われるほど、お金をかけて結婚を祝うのが名古屋人の特性です。しかし、残念なことに離婚の件数は決して少なくありません。お金をかけて嫁に出したのに!と悲嘆する親御さんも多いことでしょう。離婚に関するデータを見ると、離婚に際して調停・裁判に持ち込むケースも少なくありません。
離婚するならば、その後の生活のためにより良い条件で離婚合意する方が得だと考えることは決して悪いことではありません。慰謝料、養育費など経済的な部分に関しては法律の専門家を頼るべきです。そういった意味では、愛知県民は法テラスの代理援助などを上手に利用し、離婚等の家庭における問題を納得のいくように解決させるバイタリティを持っていると言えるのでしょう。
愛知県の交通事故発生数
自動車保有数に比例して交通事故が多い愛知県
自動車の運転は、私たちの日常生活の中で最も法律の問題にぶつかりやすい行動のひとつです。愛知県の民事事件の発生状況に続いては、県内における交通事故の発生状況を見てみましょう。
「平成28年警察白書」によると、愛知県の道路交通事故の発生数は44,369件。この数は全国ワースト1位という多さです。
また、一般財団法人自動車検査登録情報協会自動車が発表している県道府県別の自動車保有台数を見てみると、愛知県の自動車保有台数は5,210,062台(乗用車,貨物車,乗合車,特種(殊)車,二輪車の合計台数)。この台数は全国第1位の多さとなります。
各県道府県における交通事故の発生数は、当然のことながら人口数や自動車保有台数と一定の相関が出ると考えられますが、愛知県についてもそれが確認できる結果となりました。
こうした周辺状況を考慮しても、愛知県は交通事故の発生リスクが非常に高い地域であると言えるでしょう。
人口1人あたりの自動車保有台数は全国第33位
交通事故の発生数・自動車の保有数が多いということで交通事故の発生リスクを高めていると言えます。ここで、県民の自動車利用への関与度を測る間接的な指標として、人口ひとりあたりの自動車保有台数を比較してみます。
愛知県の県民1人あたりの自動車保有台数は0.70台。この台数を全国的に見ると多い順で第33位というランクとなっています。ちなみに、もっとも少ないのは東京都、次は大阪府です。
全国平均は1人あたり 0.64台ですから、それに関しては上回っているのですが、車社会で知られる愛知県において県民1人あたりの自動車保有台数が全国平均とさほど変わらないという事実は意外に感じられるでしょう。人口数の多さも影響していると思われますが、もっともこの値が小さいのが東京都だということから、愛知県においても電車、バスなどの交通網が細かく張り巡らされていることが一つの要因であると考えられます。
県民1人あたりの自動車保有台数は0.70台という低めの値ですが、自動車の保有数そのものは全国第1位で、道路交通事故の発生数を見ても全国ワースト1位という不名誉な状態が長く続いています。愛知県は人口、自動車保有数のいずれも多く、交通事故による死者数は213人という多さです。事故の件数は減少しつつありますが、死者数に関しては残念なことに増加しているという状況です。ドライバーにとっては、日々の安全運転への心がけはもちろん、万一事故を起こした場合・巻き込まれた場合に、どう対応するべきなのか、有事の対応をよく理解しておくことが、リスクヘッジとして重要になります。
愛知県の犯罪・刑事事件
愛知県の刑事事件発生数と事件内訳
民事事件・交通事故に続いては、よりダイレクトに法律へ触れる行為、愛知県の犯罪・刑事事件の発生状況を見ていきましょう。
警察庁の統計資料によると、平成27年の愛知県の検挙件数は以下の通りです。
愛知県の刑法犯の検挙件数 総数は、22,299件。
愛知県の刑法犯の検挙件数は、47県道府県中で第4位に位置する多さです。人口数も同じく全国第4位なのですが、刑法犯の検挙数もそれに比例する高い順位となっています。
愛知県では窃盗事件が非常に多い
愛知県の総検挙数22,299件のうち、65.5%にあたる14,605件は窃盗事件による検挙です。
全国的に窃盗犯が占める割合が高いのですが、その割合は平均すると63.2%であるため、愛知県は全国平均を上回っていることになります。また、件数自体も東京都、神奈川県に次ぐ全国ワースト3位に位置しています。
愛知県の法的問題解決・リーガルサービスの現状と課題
ここまで、愛知県の弁護士・法律事務所の現状と法律トラブル発生の背景を、様々な統計情報を元に見てきました。
愛知県の法的トラブル発生リスクは高い
名古屋を中心に離婚問題、交通事故など多くのリスクを抱えている
愛知県における法的問題解決・リーガルサービスの周辺は、全国第4位の人口数、離婚等の家事事件の多さ、全国ワースト1位の交通事故発生件数が大きく影響しているようです。
民事事件・交通事故・刑事事件などによる法的トラブルの発生リスクは高く、弁護士数・法律事務所数はいずれも全国第3位の多さで恵まれた環境ではあるものの現状がそのまま続く限り、法律相談・法的トラブルへの対応能力をさらに上げていく必要があると言えるでしょう。
全国で3番目に多い女性弁護士の数は、ビジネスが高速化・複雑化し、ライフスタイルの多様化が進んだ現代においては、好材料と言えます。
「平成28年愛知県の人口動態統計」によると、愛知県の離婚率は1.70%とあまり高くありませんが、二次医療圏別にみると最も高いのは名古屋医療圏(1.8%)でした。愛知県の離婚の平均発生間隔を調べると、42分17秒に1組が離婚していることになります。これらは全国の平均を超える数字です。また、全国ワースト1位という交通事故の発生状況ですが、死者数に関しては15年以上ワースト1位を継続しており、「平成28年 交通死亡事故発生状況」によると、飲酒運転死亡事故が年間9件発生するなど悪質な死亡事故もあり、愛知県にとって交通事故による死者の多さは非常に深刻な問題です。経済的には少し余裕があり、食文化の面では人気の「ナゴヤメシ」など明るいイメージを持つ愛知県ですが、法的トラブルが発生するリスクは高い状態にあると言えるでしょう。
相談したい分野に強い弁護士・法律事務所か、よく吟味しよう
相談者にとっては、自分の悩みに合う、相談したい分野に強い弁護士・法律事務所かどうかが弁護士選びにおいてとても重要な要素となります。
刑事事件はもちろん、離婚や遺産相続、債務整理であれ、人が法律の壁にぶつかる時というのは、その人の人生を左右するような重要なタイミングであることが多いです。人生における大ピンチ!法的トラブルへの対応を任せる以上、弁護士を自らの吟味なしに選ぶことは後悔につながるかも知れません。自分の相談したい内容・分野に強く、自分が置かれている状況を充分に相談できる、信頼のおける弁護士に依頼するのが理想です。
弁護士にも、人によって得意な分野・不得手な分野がある
弁護士は、司法試験を通過したという点においては誰でも同じですが、弁護士としての実務能力は、各人のキャリア経験・性格や考え方により、一人ひとりまったく違っているのです。
通常、債務整理を多く扱っている弁護士が、離婚問題の解決にも強いとは限りません。弁護士それぞれに得意な分野もあれば不得手な分野があるのです。
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