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IT弁護士に相談するメリット!ネット炎上や誹謗中傷の解決に強い
この記事で分かること
- IT弁護士とは?
- IT弁護士のメリット
- WEBで起こりやすいトラブルとは?
- WEB問題の解決方法
- IT弁護士の業務と法律
IT弁護士は、IT企業法務やIT問題解決に特化した弁護士。年々増加するWEB上のトラブル(誹謗中傷、個人情報漏洩)について、掲示板やホームページ、Twitterなどの書き込みの削除要請、悪意のある書き込みを行った者のIPアドレスの請求、発信者情報開示請求のほか、法的措置によって名誉毀損、損害賠償請求、裁判上の請求手続きを行う。
IT弁護士とは、IT(情報技術)サービスに特化した弁護士を意味します。
パソコンやスマートフォンが普及するなか、インターネット上ではさまざまな風評被害、誹謗中傷に悩む人が増えています。
IT弁護士は、IT企業の企業法務をはじめ、ネット上での誹謗中傷や名誉毀損、プライバシー侵害、情報漏洩などのトラブルを解決する強い味方です。
本記事では、IT弁護士がネット上のトラブルについて「どのように対応してくれるの」か紹介し、IT弁護士に依頼をするメリットについて解説します。
IT弁護士とは?
IT弁護士の業務は、二つに分類できます。
IT弁護士の主な業務① IT企業への法務サポート
ビジネス法務、ネット関連のトラブル全般、システム開発の訴訟、企業運営の法務相談、契約書や取引書の作成、訴訟・法的手続き、著作権侵害、人事・労務、各種トラブルの解決など
IT弁護士の主な業務② ネット上で起こった問題の解決
SNS、ブログ、ホームページなどの悪意のある書き込み、脅迫、名誉毀損、誹謗中傷、風評被害などの解決、IP情報開示請求、サイトや個人情報、無断転載画像、誹謗中傷の削除要請など
①のIT企業とは、Sler(システムインテグレーションを行う業者)、ソフトウェア、受託開発、ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)、ネット関連サービスのことです。IT弁護士はこれら「IT系企業」の法務を担当しています。
②の「ネット上で起こった問題の解決」とは、ネット上で起こった誹謗中傷、個人情報漏洩、その他、ネットで起こったトラブルを法的措置によって解決する業務です。
②の業務は企業だけで無く、個人からの依頼にも対応する弁護士事務所も多いです。
IT弁護士に依頼するメリット
IT弁護士に依頼をするメリットは、次の通りです。
IT弁護士に依頼をするメリット
- WEB上での問題解決に強い、法的措置を行う
- ネットトラブルに応じた解決策、削除対策を実施
- 誹謗中傷、個人情報漏洩の解決がスピーディー
- IP情報開示請求、書き込みやサイトの削除を行う
- 損害賠償請求、裁判上の請求手続きにも対応
インターネットを正しく使えば、「便利なツール」として日常生活で役立ちます。
しかし、使い方を一歩間違うと人権を侵害したり、法に触れる行為や個人の命を奪うような危険も秘めています。
ネット上という仮想空間であっても、ルールを守り誰もが安全に使える法整備は必要です。ここで、インターネット上で起こりやすい「トラブルの例」をまとめてみました。
インターネット上で起こりやすい「トラブルの例」
- 自粛要請に応じない店舗やオーナーへの誹謗中傷
- 個人を誹謗中傷するために撮影された、動画や写真の投稿
- SNS(Twitter, Lineなど)上で、特定の個人を誹謗中傷する書き込みを行う
- 通話アプリ上での悪口や仲間はずれ(小・中・高校生に多い)
- 匿名掲示板(5ch、爆サイなど)に悪評や誹謗中傷を書き込む行為
- 個人が特定できる情報の公開(電話番号、メールアドレス、Googleマップ)
- 他人の画像や動画を盗撮し、ネット上で公開する行為
- 個人の逮捕歴、犯罪歴(家族も含む)などの情報を書き込む行為
- 自己破産をした人、生活保護受給者の個人情報を公開する行為
- 個人の病歴や感染歴などを書き込み、差別をする行為
- 店舗の評価サイトに根拠のない悪評やデマを書き込む行為
近年、スマートフォンの増加やSNSを使用する人の増加よって、トラブルの数も爆発的に増えています。
また、ネットトラブルによって『個人情報が漏洩』すると、第三者からの嫌がらせやストーカー行為が起こるなどの二次被害、三次被害も想定されます。
情報漏洩が起こる仕組み
ネットでの情報漏洩は、大きく分けて2パターンあります。
- パソコンやスマートフォンのウイルス感染による情報漏洩
- 出会い系サイトなどで知り合った相手からの漏洩
- 第三者によって広まる個人情報の漏洩(書き込み、SNS拡散など)
興味本位で出会い系サイトにアクセスし、子どもが大人の悪意に巻き込まれるケースが増えています。
この他にも、パソコンやスマートフォンがウイルス感染し、個人情報が第三者によって悪用される被害、家族や知り合い、第三者を通じて個人情報が漏洩するなど、パターンは複雑化しています。
こうした「個人情報漏洩」に遭ってしまうと、更なる嫌がらせやネット炎上、悪質なストーカー行為や空き巣の被害、犯罪行為に巻き込まれる可能性があり大変『危険』です。
また、個人情報漏洩の被害は大人だけで無く、小学生や中学生など若年層の間にも広がっています。
子ども同士が匿名掲示板やSNS(LINE、Twitter、Facebook)で個人のプライバシーを晒していたり、いじめの画像や動画を拡散するなどの事件が起こっています。
個人情報漏洩、名誉毀損にあたる悪質な行為を見つけたら、すぐに警視庁「サイバー犯罪対策」に相談しましょう。
下のサイトでは、各都道府県のサイバー犯罪相談窓口が検索できます。
また、個人情報漏洩などの問題解決は警察だけで無く「IT弁護士」にも相談しましょう。警視庁では「誹謗中傷を受けた際、私たちにすべきこと」を以下のように説明しています。
被害にあってしまったら・・・
誹謗中傷を受けたり、自分のメールアドレスや電話番号などの個人情報が載せられたような場合は、その掲示板のアドレスを確認し、当該掲示板の管理者、もしくはサーバ管理者に削除依頼をする。
このように、警察は犯罪の捜査と解決には協力をしてくれますが、書き込みの削除やIP情報開示請求などの手続きは、原則「個人で対応して欲しい」ことが分かります。
しかし、個人でIP情報開示請求や削除申請をするのは大変です。悪評、誹謗中傷、名誉毀損などのトラブル解決は、専門である「IT弁護士」に依頼しましょう。
ネットトラブルを放置するのは危険!
個人が特定できる情報(住所、名前、メールアドレス、顔写真など)がネット流出しているのなら、早急に「個人情報を削除」する必要があります。ネット上の誹謗中傷や風評被害を放置すると、どのような事が起こるのか「被害の例」をまとめてみました。
ネット上の誹謗中傷や風評被害を放置すると…?
- 風評被害の加速、ネット炎上
- 個人のイメージ低下、企業イメージの低下
- 機密情報の漏洩
- 漏洩による信用低下
- 会社名、サービス誹謗中傷による取引停止
- 内定の取り消し
- 風評被害による売り上げ低下、顧客離れ
- 差別、ストーカー行為、性犯罪など
2020年、警視庁が発表したデータによると、2019年の1年間で検挙されたサイバー犯罪の数は9,542件、ストーカー事案の相談等件数は2万911件に上ります。
また、SNSを通じて子どもが性犯罪などの被害に遭うケースも過去5年間で26.8%も増えており、個人情報漏洩だけでなくSNSを通じたネットトラブル、ネット犯罪の急増は深刻な社会問題となっています(警視庁調べ)。
参考資料:あなたのお子さんは大丈夫?スマホ、携帯にご注意を!ネット犯罪の落とし穴(政府広報オンライン)
IT弁護士のネット被害対策とは?
インターネット上でのトラブル、個人情報漏洩、悪評、誹謗中傷、メールなどの嫌がらせでお困りの方は、IT弁護士に相談しましょう。
IT弁護士に相談をすれば、ネット上での悪質な書き込み、動画の削除、悪評・中傷サイトの削除対策など、法的に対処してくれるので安心です。
次項では、「IT弁護士がどのような対応をしてくれるのか」より詳しく説明します。
ネット上のトラブルは、放っておくと二次被害、三次被害にまで発展することも…! 被害を最小限に抑えるためにも、IT問題の解決に強いIT弁護士に相談しましょう。
IT弁護士の業務
IT弁護士は、相談者がどのような被害に遭っているのか聞き取りを行い、問題解決の方法や対策について提案を行います。
また「ネットトラブル」を専門にする弁護士であれば、悪意ある書き込みや誹謗中傷の削除対策、IPやUA情報の開示請求、法的措置まで、すべて対応してくれるので安心です。
ここで、IT弁護士の業務を分かりやすくまとめてみました。
IT弁護士が扱う案件
IT 法務サポート
利用規約作成、契約書の作成、ライセンス、リーガルチェックなど
WEBトラブル全般
ネット上の誹謗中傷、個人情報漏洩、ドメインやWEB広告のトラブルなど
デザイン、著作権など
デザイン模倣、コンテンツの無断使用、ネット上の著作権問題全般
WEB制作・システム開発
開発や納期の遅れ、納品後の返金、開発や制作費の代金未払いトラブルなど
ECサイトの問題
特定商取引法、景品表示法、電子消費者契約法、個人情報保護法、資金決済法、商品の庇護、商品の返品トラブル、ECサイト運営のトラブル全般
このように、IT弁護士は「ITの法務、IT問題」を総合的に扱うスペシャリストです。中でも「WEBトラブル」の解決では、次の業務を行っています。
IT弁護士の「WEBトラブル」解決
- 掲示板、ブログの削除
- SNSの削除
- 悪評・誹謗中傷サイトの削除
- IP情報開示請求
それぞれの内容について、さらに詳しく解説します。
掲示板、ブログの削除
匿名掲示板サイトは、個人情報を明かさず書き込みができることから、誹謗中傷や個人情報漏洩などのトラブルが毎日のように起こっています。
特に問題が起こりやすいのは、5ちゃんねる(旧名:2ちゃんねる)や爆サイ、ホスラブなどの巨大な匿名掲示板です。
5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)
5ちゃんねる(通称5ch)は、もともと「2ちゃんねる」として知られている日本最大級の匿名掲示板サイト。
爆サイ
日本の各都道府県、エリア別に情報が書き込みされる日本最大級のローカル匿名掲示板で、掲示板のカテゴリ数は5ちゃんねるの2倍とも言われています。
ホスラブ
ホストクラブやキャバクラで働く人をはじめ、ナイトクラブなどで働く人を中心とした匿名掲示板
またミラーサイトといって、掲示板の内容をコピーしたサイトも量産されています。ミラーサイトが厄介なのは、1カ所で削除依頼をしても(ミラーサイトの多さから)個人では削除が追いつかないことです。
しかし、IT弁護士に依頼をすれば安心です。
IT弁護士は、匿名掲示板各サイトへの削除申請、スレッドの削除などを申請してくれるほか、必要があればIPアドレスの開示請求、書き込んだ人物への賠償請求ほか、法的措置に対応してくれます。
※ IP情報開示請求は、本項の後半で解説します。
SNSの削除
TwitterやInstagram、Facebook、LINEなどのSNS上での悪評や誹謗中傷、個人情報漏洩、風評被害のほか、無断画像転載等に対して、IT弁護士は削除申請(削除依頼)を行います。
また、ソーシャルゲーム(通称:ソシャゲ)で個人情報が漏洩した場合や、悪意のある書き込み、ソーシャルゲームを発端とした炎上、誹謗中傷問題についても、IT弁護士が対応してくれます。
漏洩をした相手が途中でアカウントに鍵をかけた場合でも、相手の特定や割り出しは行えます。悪意のある書き込みや嫌がらせでお困りの方は、IT弁護士に相談しましょう。
悪評・誹謗中傷サイトの削除
IT弁護士は、悪評や風評被害、誹謗中傷を行うブログ、ホームページなどの削除申請を行い、必要に応じて書き込んだ人物の特定、法的措置を行います。
このほかにも、動画(YouTube、ニコニコ動画、生配信、17Liveなど)を使った悪評や誹謗中傷、個人情報漏洩トラブルもIT弁護士に相談できます。
個人情報や悪意のある書き込みでお困りの方は、IT弁護士を通して削除申請しましょう。
プロバイダが請求に応じてくれるまで、一定の時間は掛かりますが放置しておく危険性は無くなります。
IP情報開示請求
IP情報開示とは、プロバイダに対して「IPアドレス=識別番号」の開示を請求する行為のことです。
IP情報とは?
IP情報とは「IPアドレス」のことで、ネット上の住所のような役割を担っています。
私たちがインターネットを使用する際、情報の送信側と受信側がどこにあるのか、識別をするために、各コンピューターにはプロバイダなどを通じIPアドレスが割り当てられます。
パソコンやスマホ等の端末には、それぞれグローバルIPが割り当てられています。また各家庭や企業には、プライベートIPアドレス(別名:ローカルアドレス)が割り当てられており、プロバイダに開示請求を行えば、書き込みをした相手のIPアドレスが分かり大まかな個人が特定できます。
IPアドレスによって、個人情報が分かるのはプロバイダだけです。このため、書き込みをした相手を特定するには、プロバイダに開示請求を行い「誰が書いたのか」割り出す必要があります。
IT弁護士はこの、IP情報開示請求を行い、書き込みをした人物の特定を行います。
プロバイダ責任制限法とは?
プロバイダ責任制限法とは、WEBサイトや掲示板で権利侵害があった場合、プロバイダやサーバ管理者、運営者、掲示板管理者の損害賠償責任の制限と発信者情報開示を請求する権利を定めた法律です。
特定電気通信による情報の流通によって、自己の権利を侵害されたとする者は、プロバイダ責任制限法4条の定める各号に該当する場合に限り、開示関係役務提供者などに対して権利の侵害に係わる発信者情報が開示請求できます。
悪意のある書き込みや誹謗中傷、個人情報漏洩などのトラブルは、プロバイダ責任制限法によって開示請求が行えます。
発信者情報開示
発信者情報開示とは、プロバイダ責任制限法に基づき行われる開示請求です。自己の権利が侵害され、権利侵害が明らかな場合には、以下の情報について開示請求が行えます。
発信者情報開示で得られる情報
- 発信者の住所、氏名、メールアドレス
- 発信者のIPアドレス、ポート番号
- スマートフォン、携帯端末の識別番号
- 発信時間など
しかし、プロバイダが任意開示に応じる可能性は少なく、発信者情報を請求するには、裁判上の請求手続きが必要です。個人で「プロバイダへの開示請求」が難しいのは、こうした背景があります。
プロバイダに開示請求を行う場合は、裁判上の請求手続きができるIT弁護士に相談しましょう。
IT弁護士の依頼費用は?
IT弁護士に支払う費用は、依頼内容によって異なります。掲示板やブログ、SNSなどの書き込みを削除する手続きであれば、着手金が5万円、成功報酬5万円の「計10万円」から依頼できます(※ 裁判上の請求手続きがあれば、さらに費用は掛かります)。
また削除対策だけでなく、誰が書き込みをしたのか「犯人を特定」する場合には、着手金が30万円、成功報酬に30万円の「計60万円」以上かかります。
このほかにも、刑事告訴や損害賠償請求など、依頼内容、依頼をする弁護士事務所ごとに「報酬の体系」は異なります。
弁護士選びで重要なこと
弁護士選びで重要なことは、ITに強い弁護士かどうかです。同じ弁護士でも、ITトラブルの解決に強い弁護士もいれば、ネット問題の扱いが少ない弁護士もいます。
「自分がどのようなトラブル解決を望んでいるのか」相談内容を明確にした上で、ネット問題の解決に強い『IT弁護士』に相談しましょう。
弁護士資格を持たない業者に注意!
弁護士資格のない業者に「削除対策」を依頼するのは、止めましょう。実は、弁護士資格のない者が誹謗中傷記事の削除申請を行うのは「非弁行為」にあたります。
非弁行為とは?
非弁行為(ひべんこうい)とは、報酬を得る目的で法律事件の関わる鑑定や代理、仲裁、和解、その他法律事務を取り扱い、これらの斡旋や交渉をする行為のこと。非弁行為は弁護士法に違反する行為であり、法律で禁じられています。
IT問題以外にも、退職代行や郎党問題の解決について、弁護士資格のない者が交渉、和解や仲裁などの行為を行うのは、非弁行為であり法律に違反しています。
インターネット上でのトラブルは法的に対応するため、必ず(資格を持たない業者ではなく)弁護士に相談をしてください。
弁護士資格を持たない者が、ブログや匿名掲示板サイトでの書き込み削除、SNS削除のほか、IP情報開示請求を行うのは法に触れる行為(非弁行為)です。さらなるトラブルにならないよう、削除対策は弁護士資格を持つ「IT弁護士」に相談しましょう。
まとめ|IT弁護士のメリットはIT問題解決に強いこと!
IT弁護士は、ネット上の風評被害、誹謗中傷の問題に速やかに対応してくれる、インターネット問題のエキスパートです。
犯罪に係わる行為は、警視庁のサイバー犯罪相談窓口にも相談できますが、IPアドレスの請求や発信者の開示請求には、裁判上の請求手続きが必要になります。
SNSなどの書き込み、嫌がらせ、炎上問題でお困りの方も、IT問題を解決に導く「IT弁護士」に相談しましょう。