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離婚問題を相談する弁護士の選び方
この記事で分かること
- よい弁護士選びには10のポイントがある
- 弁護士を探す方法にはそれぞれメリット・デメリットがある
- 弁護士と信頼関係を構築することで、有利な条件でスムーズに問題を解決できる
離婚するにあたっては、さまざまなことが問題となってきます。これらの問題を解決するためには、専門家である弁護士に相談する方法が一般的ですが、どのような弁護士に相談すればいいのか迷うことも少なくないでしょう。今回は、弁護士の選び方と探し方、また弁護士に離婚問題を相談するタイミングと信頼関係の築き方について解説します。
離婚の弁護士の選び方
離婚を決意し、弁護士に相談する場合、どのような弁護士を選ぶと離婚がスムーズに行くのでしょうか。
弁護士選びのポイント
離婚の際の弁護士選びには10のポイントがあります。具体的に見ていきましょう。
自分との相性のよさ
相性のよい弁護士選びの基準は人それぞれですが、これは大切なポイントです。夫婦の事情など個人的なことを話す必要があるからこそ、自分と相性のよい弁護士を選びましょう。話を最後まで聞いてくれ、親身になってくれるかも判断基準となります。法律の専門用語が多くなりがちですが、依頼人にわかりやすく話してくれるかも重要です。費用面については聞きづらいこともありますが、その点についてもきちんと話してくれる弁護士がいいでしょう。
離婚問題の実績が豊富である
弁護士にはそれぞれ取り扱っている分野がありますが、離婚問題を相談する際は、その方面のエキスパートであり、実績が多い弁護士を選びましょう。現在は広告で弁護士が「専門分野」などを表示することができませんが、「主な業務分野」などとして紹介されているケースはあります。離婚問題の取り扱い件数などは弁護士に直接問い合わせるか、ホームページの解決事例などを参考にするといいでしょう。
調停や裁判以外の解決方法を持っている
すべての問題を裁判で解決しようとすると依頼人にも大きな負担がかかることになります。示談や話し合いなど裁判以外の解決方法を豊富に持ち合わせ、依頼人に提案してくれる弁護士は、離婚問題のエキスパートの特徴でもあり、心強い存在となるでしょう。
専門家との横のつながりを持っている
不倫などが原因で離婚する場合は、慰謝料を請求する際に、それを裏付ける証拠が必要となってきます。証拠集めをプロである探偵に依頼することもありますので、探偵との連携が取れることもポイントとなってきます。それぞれの専門家と横のつながりが多く、それを取りまとめることができる弁護士はよい弁護士と言えるでしょう。
料金体系が明確である
弁護士費用には、相談料、着手金、成功報酬などがありますが、これには大体相場がありますが、高すぎたり、安すぎたりしても安心できません。弁護士費用の算出方法や支払い方法などを詳しく説明してくれる弁護士がいいでしょう。不明確な部分を残して依頼しないように、最初に確認することが大切です。
リスクについても説明してくれる
調停や裁判には「絶対」という言葉はありません。勝てる見込みが高い場合でも、多少のリスクは存在します。リスクや不利な情報などの不安要素もわかりやすくきちんと説明してくれる弁護士は信頼できるでしょう。
同性の弁護士にこだわらない
離婚問題を相談する場合、特に女性は、同性の弁護士にこだわって探す人が多いです。同性の方が話しやすい場合もあるでしょう。しかし、こだわりすぎると選ぶ範囲が狭くなり、優秀な弁護士に出会う機会を逃してしまうことがあります。同性であれ、異性であれ、弁護士は依頼人の味方ですので、信頼できる優秀な弁護士に相談してみましょう。
弁護士事務所の立地
正式に依頼することになった場合、電話やメールでの連絡だけでなく、直接弁護士と会う必要が出てきます。裁判などで、頻繁に弁護士事務所に行く必要がある場合は、自宅からの距離など立地条件も考慮した方がいいでしょう。
対応の迅速さ
多くの案件を並行して抱えている弁護士の場合、依頼人が思った以上に連絡などの対応が遅い場合も考えられます。実際に電話やメールをして、その対応に満足できるのかどうか判断しましょう。
担当弁護士がどこまで携わってくれるか
弁護士事務所の方針や規模によりますが、場合によってはフローごとに担当する弁護士が変わる場合があります。担当の弁護士が最初から最後まで携わってくれるのか依頼する前に確認をする必要があります。
離婚の弁護士の探し方
では、どのようにして離婚問題を相談する弁護士を探せばいいのでしょうか。
優秀な弁護士を探すには
いざ離婚となっても、どのようにして弁護士を探すかわからないという人も多いと思います。ここでは弁護士の探し方を紹介します。
知人の紹介
知人の紹介による弁護士は、初めて会う場合でも知人を介しているので、その分安心感があります。知人との親しさもありますが、あまり気負うことなく話せるでしょう。ただし、紹介された弁護士に満足できなかった場合、弁護士を変更しづらい点がデメリットです。
弁護士会、地方自治体に問い合わせる
弁護士会や地方自治体に紹介してもらった場合、弁護士に対して直接言いづらいことでも、紹介先に言える点がメリットです。デメリットとしては、弁護士会などは窓口の対応時間が限られているので、仕事をしていて時間内に問い合わせることができない場合などは不便でしょう。
法テラスに問い合わせる
法テラスは、法的なトラブル解決のための相談や機関の紹介、情報提供を行っています。経済的に困っている場合でも無料で相談できることが最大のメリットです。デメリットとしては、法テラスのスタッフ弁護士か登録弁護士にしか依頼することができません。ただし、紹介してもらうだけではなく、こちらから登録弁護士を探すことは可能です。また、法テラスでは離婚問題の経験が豊富な弁護士に必ずしも相談できるとは限らない点に注意が必要です。
インターネットで探す
インターネットで探す場合、自分の好きな時間にどこからでも簡単に弁護士を検索できるのがメリットです。デメリットとしては、インターネット上ではさまざまな情報が飛び交っているため、情報の信頼性の見極めが難しい点です。
離婚関連の書籍の著者を当たってみる
最近では、離婚に関する多くの書籍が発刊されており、その著者が弁護士である場合も多々あります。離婚関連の書籍を出すには、それ相応の知識や経験が必要です。離婚問題のエキスパートである弁護士を見つけるには書籍の著者から探すのも方法の一つです。デメリットとしては、有名で多忙な弁護士も多いため、依頼を受けてくれない場合もある点です。
弁護士に離婚を相談するタイミングと信頼関係を構築する方法
そもそも、離婚問題を解決するためには、どのようなタイミングで弁護士に相談すればいいのでしょうか。また、依頼した弁護士とどのように信頼関係を構築すればいいのでしょうか。
弁護士に離婚問題を相談するタイミング
離婚を決意した場合、どのようなタイミングで弁護士に相談すればいいのか悩むこともあると思います。「できるだけ早い段階で」相談するのが望ましいのですが、実際に相談すべきタイミングを見ていきましょう。
協議離婚をしている時
夫婦間での話し合いで離婚問題の解決を目指す協議離婚中に、当事者間では話がまとまらない場合があります。お互い感情的になってしまったり、双方が離婚条件に合意できなかったりする場合です。このような時に弁護士に相談や仲介を依頼することで、法律の専門知識に基づき、解決方法を見いだしてくれます。既に相手が弁護士に依頼している場合などは、離婚条件が不利になってしまうこともありますので、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
離婚調停になった時
話し合いがまとまらず離婚調停に発展した場合は、すぐに弁護士に相談した方がいいでしょう。離婚調停では調停委員が夫婦の間に入って、それぞれの意見を聞き、中立の立場から妥結点を見いだしてくれます。しかし、調停はあくまで裁判所の手続きなので、感情的な主張や相手の非難だけでは、話し合いを有利な条件で進めることはできません。弁護士に依頼することで、冷静かつ合理的に話し合いを進めることができるので、最終的には有利な条件で離婚が成立するかもしれません。離婚問題のエキスパートであれば、知識や経験も豊富ですので、心強い存在となるでしょう。
裁判離婚に発展した時
裁判離婚は調停でも話し合いがまとまらなかった場合の最終手段です。裁判では主張を裏付ける証拠が重要となります。また、法律で定められた離婚事由があるかなどを裁判官が判断し、離婚が認められるかどうかが審理されます。親権、慰謝料の請求なども併せて審理対象となります。弁護士に依頼した場合、このような訴訟の主張を裏付ける証拠集めなどからすべて任せることができます。裁判に発展した場合、弁護士の力なくしては手続きを有利に進めることは非常に困難なので、裁判が予想される時は、できる限り早い段階で弁護士に相談することで、準備も万全なものとなるでしょう。
弁護士と信頼関係を構築する方法
離婚問題を最善の方法で解決するには、弁護士との信頼関係は必要不可欠です。では、どのようにして弁護士との信頼関係を構築すればいいのでしょうか。
依頼人と弁護士の信頼関係が大切
弁護士はプロであり、仕事でもあるので最善を尽くしてくれるでしょう。しかし、弁護士も人間ですので、信頼関係が築けている依頼人とそうでない場合とでは、仕事の力の入れ方が異なってしまう可能性がないとは言えません。問題の最善な解決を得るためには、弁護士との信頼関係を構築することが大切なのです。
相性の良さを判断する
信頼関係を構築する前提として、人間同士の相性が問題となります。依頼人と弁護士の相性が合わない場合、信頼関係を築くのはなかなか難しいかもしれません。相談の段階で、弁護士と話し、あなたの離婚問題の解決を任せることができるかどうか判断しましょう。それを見極めることが、弁護士との信頼関係を築く第一歩となるでしょう。
疑問などを積極的に質問する
離婚問題では専門家でないとわからない部分などが多くあります。疑問に思ったことがあれば、積極的に弁護士に聞きましょう。コミュニケーションを取ることで、信頼関係も構築されます。積極的に質問することで、依頼人も安心感を得られるでしょう。
弁護士にはすべてを打ち明ける
依頼する弁護士を決めた場合は、自身の事情を包み隠さずすべて弁護士に打ち明けることをおすすめします。不利になるのではと思って、弁護士にすべてを話さない人もいますが、弁護士は依頼人に関してできるだけ多くの情報を得たいと考えています。より情報が多い方が問題を処理するにあたって対処法や見通しが付けやすくなるからです。離婚問題を最善な方法で解決するためにも弁護士にはすべてを打ち明けましょう。そのことにより、弁護士も依頼人を信頼でき、相互の信頼関係の構築につながります。
離婚の弁護士の選び方は大切!信頼関係が築けるかを重視しよう
離婚には、財産分与、親権、慰謝料請求などさまざまな問題があります。離婚問題の専門家である弁護士に相談することで問題の解決方法がわかるでしょう。また、弁護士との信頼関係が築けている場合、問題をよりスムーズに解決できるだけでなく、離婚という不安な状況にあるあなたにとって心強い存在となるでしょう。
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