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ネットオークションで商品が届かない!? 事故や詐欺で使える補償とは?
この記事で分かること
- ネットオークションで代金を払ったのに商品が届かない場合、補償制度の利用が可能。
- 補償を申請する前に警察に被害届を出すなどする必要がある。
- 信頼できる出品者を選ぶなど、トラブルを回避する努力は大切。
ネットオークションでせっかく商品を落札したのに、商品が届かないなどの被害を受けた場合、代金の補償制度を利用したり、代金の返金を要求する調停や少額訴訟などの法的措置をとったりすることができます。どのような手段があるのか、詳しく知りましょう。
目次[非表示]
オークションで商品が届かない時に使える補償<ヤフオク!の場合>
ヤフオク!は、国内のオークションサイトで利用者数が最も多いオークションサイトです。商品数は常時5000万点以上と非常に多彩で、自動入札や即決価格など機能面の使いやすさからも多くのユーザーに支持されています。
ヤフオク!で商品が届かない場合の補償
オークションでは、悪意のある出品者が架空の商品を出品して代金を騙し取るなどの詐欺トラブルもあります。ヤフオク!で落札して代金を支払ったのに商品が届かない場合、所定の要件を満たせば「未着・未入金トラブルお見舞い制度」で補償してもらえます。
最高50万円まで補償される
未着・未入金トラブルお見舞い制度は、商品が届かない、または商品を発送したのに入金されないケースに対し、要件を満たせば年1回を限度に被害相当額の全額を補償する制度です。補償金額は最高50万円で、Tポイントで支払われます。有料の「Yahoo!プレミアム」の会員なら申請の回数制限がなくなるので、1年に何回でも利用できます。
補償申請の流れ
便利な制度ですが、届かないと気づいた直後にいきなり申請することはできません。まずは落札者から出品者に連絡して1か月以上の間交渉するというステップが必要です。当事者間で解決しない場合、警察に被害届を提出する必要があります。審査を申し込める期限は落札日から120日以内です。
補償を受ける際の注意点
未着・未入金トラブルお見舞い制度はいざという時に心強いですが、商品が届かないケースなら何でも補償してくれるわけではありません。トラブルが詐欺の被害に当たる場合に限定しているほか、決済方法や商品の種類も要件を満たす必要があります。
Yahoo!かんたん決済の利用時のみ
Yahoo!かんたん決済とは、あらかじめクレジットカードや金融機関の口座を登録しておき、ヤフオク!での支払いに利用する決済サービスです。未着・未入金トラブルお見舞い制度が利用できるのは、落札した商品の代金を「Yahoo!かんたん決済」で支払った時のみです。出品者に指定された銀行口座に振り込んだ場合などは補償の対象外となってしまいます。
商品の種類によっては補償の対象外
オークションのガイドラインで出品が禁止されている商品は、詐欺で届かないトラブルであっても補償の対象外です。出品禁止の商品の一例は、たばこ、医薬品、動物(哺乳類・鳥類・爬虫類)、無修正のアダルトコンテンツなどです。また、オンラインゲームのアイテムなど実体がないものも審査の対象外となり、補償されません。
オークションで商品が届かない時に使える補償<モバオクの場合>
モバオクは、携帯電話ユーザー向けに始まったオークションサイトで、利用コストを安く抑えられる点で人気を集めています。出品者も落札者も月額利用料324円を支払えば、取引ごとのシステム利用料はかかりません。
モバオクで商品が届かない場合の補償
モバオクも、商品が届かない場合の補償制度「モバペイ補償」を設けています。要件を満たしていれば詐欺被害だけでなく配送事故にも対応しているのが特徴です。詐欺被害の場合は、出品者が説明していた商品と全く違うものを送ってきた場合にも対応しています。
最高10万円まで補償される
モバペイ補償は、「モバペイ取引」という決済サービスを利用した商品が対象です。配送事故の補償は、落札価格が5000円以下の商品が対象です。それ以上の額の場合はモバペイ補償が利用できないので、配送会社の補償を利用します。詐欺被害は、落札価格・送料・モバペイ手数料の合計額が上限10万円まで補償されます。
補償申請の流れ
モバペイ補償を申請する際も、事前に出品者との交渉が必要です。解決しなければ、落札者はモバオク内のサービスカウンターに相談します。それでも事態が好転しない場合に補償の手続きをとることになるのです。サービスカウンターから郵送される申請書に記入し、必要書類を添えて提出します。詐欺の場合は警察に被害届を提出し、被害届のコピーや受理番号も必要です。
補償を受ける際の注意点
モバペイ補償を利用したくても、申請期限を過ぎてしまったり、補償の要件に当てはまらないときは補償を諦めなければなりません。せっかくの制度を有効活用するために注意点を知っておきましょう。
申請期限は支払い手続き日から60日以内
モバペイ補償の申請期限は、落札者が支払い手続きをした日から60日以内となっています。これはヤフオク!よりも期間が短くなっているので注意が必要です。60日の間に落札者との交渉・サービスカウンターへの相談・警察への届け出・申請書類の準備と投函を行わなければなりません。
同じ出品者から複数回落札している場合
モバペイ補償が利用できるのは年1回、1つの取引までです。もし同じ出品者から複数回落札していて同梱で発送されていても、まとめて補償されるわけではありません。同じ出品者から同梱で購入する際は、このようなリスクも頭に入れておいたほうがいいでしょう。このほか、モバペイ利用料やオークション利用料の滞納なども補償が受けられません。
オークションの商品が届かないトラブルの予防法&対処法
オークションサイトをトラブルなく利用できれば、欲しいものが安く手に入ったり、珍しい商品が買えて非常に便利です。オークションを安心して利用するために、商品が届かないトラブルの予防法と、いざという時の法的措置について説明します。
届かないトラブルを未然に防ぐ工夫
ネットショッピングには慣れているという人も、個人と個人がやりとりするネットオークション商品を購入するときは注意が必要です。商品の値段だけに気を取られず、信頼できる出品者かどうか見極め、安心できる発送方法を活用するといいでしょう。
信頼できる出品者かどうか見極める
オークションサイトには様々な出品者がいます。商品に入札する前に出品者の評価を必ず確認しましょう。評価は数値だけでなくコメントもチェックして、詐欺の恐れがないか、過去に発送のトラブルがないか、落札者に真摯に対応しているかなどを把握します。ヤフオク!が公開している「トラブル口座リスト」を参照するのもおすすめです。
補償付きの発送方法を活用する
ポストから投函できる定形郵便物や定形外郵便物、レターパック等は、送料が安く済みますが補償がありません。配達中の紛失・破損やポストからの盗難が発生して届かない場合に、出品者との間でトラブルになりやすいのです。また、配送の証明もないため、オークションサイトの補償対象外となるデメリットもあります。特に、高額商品のやりとりでは補償付きの発送方法を活用するべきです。
出品者に返金を求めたい時の法的措置
オークションサイトの補償が利用できない場合は、法的措置によって出品者に返金を求めることが可能です。法律の専門知識がない一般市民でも利用できる調停や、少額で訴訟が提起できる調停を活用します。
調停を申し立てる
調停とは、法的なトラブルを訴訟ではなく話し合いで解決しようという制度です。訴訟のように勝ち負けを争わず、調停委員が調整役として間に入って話し合いを行い、合意形成を目指します。調停を行う場所は全国各地にある簡易裁判所で、かかる費用は印紙代のみです。
少額訴訟を提起する
訴訟で返金を求めたいとき、金銭請求が60万円以下の場合は少額訴訟が利用できます。少額訴訟は1回の期日で判決を出すのが特徴で、審理の場ですぐに調べることができる証拠書類や証人のみを採用します。訴訟にかける費用を抑えたい方や、トラブルを早く解決したい方に向いている方法です。
オークション商品が届かないトラブルで困ったら弁護士に相談
オークションで落札した商品が、お金を払ったのに届かないトラブルは、少なくありません。そういったオークションに関するトラブルは、オークションサイトの補償や調停・訴訟を活用して解決することが可能なので、泣き寝入りせずに行動しましょう。有効な対処法が知りたい方は、消費者被害に強い弁護士に相談することをおすすめします。法律事務所が実施している無料相談を活用してみてください。
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