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インターネットやスマホのワンクリック詐欺とは?請求されたらどう対処すべき?
この記事で分かること
- ワンクリック詐欺の手口は日々進化。詐欺の種類や予防策を知りましょう。
- 不安を煽るような高額請求が来ても無視しましょう。
- 万が一、お金を振り込んでしまった場合は、すぐに警察や弁護士に相談を。
インターネット上のサイト閲覧中にあらわれたバナーやメールに貼り付けられたURLなどをクリックすることで、高額な利用料の請求をしてくるワンクリック詐欺の手法は日々進化しています。もし、請求書が届いても、身に覚えがない場合は絶対に振り込まず無視するのが一番です。トラブルになったときは速やかに弁護士などに相談しましょう。
高額請求にびっくり!ワンクリック詐欺とは
ワンクリック詐欺とは、アダルトサイト等でリンクや再生ボタンをクリック(スマートフォンではタップ)すると「登録が完了しました」「ご入会ありがとうございました」等の表示が突然現れ、高額なサイト利用料などを請求してくる詐欺です。
アダルトサイトや無料動画サイトの罠
ワンクリック詐欺サイトの典型的な例は「アダルト」「無料動画」などの検索ワードで出てくるサイトです。メール、LINE、SNS、動画サイト等からリンクで飛ばされることもあります。ユーザーは次のようなステップで騙されます。
無料サイトから有料サイトに誘導される
ワンクリック詐欺の入り口は無料サイトになっていて、ユーザーを油断させます。しかしユーザーが見たいコンテンツのリンクを開こうとすると、別のサイトに移動させられ、次のサイトでも同じことが起こります。これを繰り返すうちにユーザーは有料サイトに誘導されてしまうのです。最後に開いたサイトをよく見ると「無料」と書かれていません。
利用規約への同意を求められる
誘導先の有料サイトは、ユーザーが目当てのコンテンツを見るために利用規約への同意や年齢確認を求めてきます。利用規約は同意ボタンよりもはるかに小さい文字で書かれていたり、見づらい位置に表示されることもあります。利用規約の内容をよく確認せずに「同意する」「20歳以上です」等のボタンをクリックしてしまうと、「ご入会ありがとうございました」等の文字は表示され、高額なサイト利用料を請求する画面が現れるのです。
ユーザーを追い詰める仕掛け
ワンクリック詐欺の請求画面は、巧妙な仕掛けを使ってユーザーを動揺させ、業者に連絡させたり高額料金を支払うよう仕向けてきます。その仕掛けとは「個人の特定」と「消えない登録画面・請求画面」です。
個人を特定されたと錯覚させる
登録完了の画面に「IPアドレス」や「端末情報」等の項目が表示されることがありますが、この表示はユーザーに「個人が特定されたのではないか」と錯覚させ不安な気持ちにさせる狙いがあります。実際はIPアドレス等だけでは住所・氏名・電話番号などは漏れません。また、スマホのワンクリック詐欺では、突然シャッター音が鳴って「顔写真を撮影・送信されたのではないか」と動揺させる手口もありますが、これは音声ファイルが再生されただけで本当は撮影されていません。
登録画面・請求画面が消えない
ワンクリック詐欺では、登録画面や請求画面が消えずに表示され続けることがあります。ブラウザを終了させ、閲覧履歴やCookieを消去しましょう。悪質なタイプは、ユーザーのパソコンをウイルス感染させ、デスクトップに請求画面を表示させる手口もあります。家族と共有のパソコンや会社のパソコンで表示されてしまうと、ユーザーはますます追い詰められるでしょう。支払期限のカウントダウンが表示して不安を煽るものもあります。消すためにはシステムの復元やパソコンの初期化が必要です。
誰でもワンクリック詐欺にあう可能性がある
ワンクリック詐欺の手口は日々進化しています。「私はアダルトサイトや無料動画サイトを見ないから安心」と油断している人こそ、いざ詐欺に直面した時に慌ててしまうものです。その他の手口や詐欺被害の予防策を知っておきましょう。
ワンクリック詐欺の魔の手はあちこちに
ワンクリック詐欺は若い世代のユーザーが被害にあうイメージがあるかもしれませんが、最近はスマートフォンが普及し中高年のユーザーがトラブルに巻き込まれる事例も増えています。また、アダルトサイトや無料動画サイトを見ない人も油断は禁物です。
アダルトサイトや無料動画サイトを見ない人も要注意
ワンクリック詐欺はアダルトサイトや無料動画サイトから誘導されるケースが典型的ですが、近年は芸能ゴシップ情報、アニメ、ゲーム、懸賞、占い、競馬予想情報などのサイトでも発生が報告されています。また、ユーザー側からサイトに行かなくても、URLだけが書かれたメールが届きクリックすると詐欺サイトに直接アクセスしてしまう、という手口もあるのです。インターネットユーザーなら年齢・性別問わず誰でもワンクリック詐欺のターゲットになります。
アプリのダウンリードにも危険が潜む
スマートフォンのアプリがワンクリック詐欺の入り口になることもあります。アダルト系アプリなどをダウンロードさせて詐欺サイトに誘導するほか、スマホ端末の電話番号・メールアドレス・GPSを用いた位置情報を取得・送信する悪質なものもあるのです。アプリの公式マーケットはiOSならApp Store、AndroidならGoogle Playですが、公式マーケットのアプリの中にも不正アプリが潜んでいることもあります。
ワンクリック詐欺の予防策
ワンクリック詐欺で被害にあわないためには、まずは詐欺サイトに遭遇しないよう事前に予防策を講じておくのが一番です。自分だけでなく、家族や身近な人が安全にネットを利用するためにも頭に入れておきたい知識です。
信頼できるサイトやアプリのみ利用する
ネット利用時の大前提として、少しでも怪しいと思ったサイトにはアクセスしないようにしましょう。検索サイトで上位表示されたからといって信頼できるサイトとは限りません。アプリをダウンロードする際も、無料だからといってすぐにダウンロードせず必ず提供元を確認しましょう。
セキュリティソフトを活用する
サイトの信頼性をチェックしたり、ウイルス感染を防ぐためには、パソコンやスマートフォンにセキュリティソフトをインストールしておくことが重要です。導入後は常に最新版にアップデートして脅威に備えましょう。また、子どもが使用するパソコンやスマホにはフィルタリングサービスを導入して、有害サイトへのアクセスを未然に防ぐことも有効です。
ワンクリック詐欺の請求への対処法
たとえ対策をしていても、思わぬところでワンクリック詐欺に遭遇する可能性もゼロではありません。もしワンクリック詐欺で高額請求された場合はどのように対処すればいいのでしょうか。
請求は無視してOK
高額請求への正しい対処法は「無視すること」です。請求画面にはもっともらしい文言が並びユーザーの不安を煽りますが、実はワンクリック詐欺では契約が成立しておらず支払う必要がありません。万が一支払ってしまった場合はすぐに警察に連絡しましょう。
ワンクリック詐欺は契約が成立しない
ネット上の取引で消費者を守る「電子消費者契約法」では、消費者に申し込みの意思がない、あるいは消費者が契約内容を間違えた場合は、契約が成立しません。またネット通販などのルールを定めた「特定商取引法」でも、クリックが有料の契約申し込みとなることを消費者に説明していないケースなどは契約が不成立となります。ワンクリック詐欺はこれらの法律に違反しているので、消費者が料金を支払う必要はないのです。
連絡や振込をしない
請求画面には契約を解除したい場合の連絡先が書かれていることが多いのですが、絶対に連絡してはいけません。コンタクトをとってしまうと、業者に電話番号やメールアドレスを知られてしつこい請求に悩まされます。もちろん、請求された代金を振り込むのはもってのほかです。金銭的被害を受けるだけでなく、一度要求をのんでしまうと業者に目をつけられその後も詐欺のターゲットにされてしまいます。
もし請求に応じて振込んでしまったら
ワンクリック詐欺の請求金額に驚き、請求画面の消し方もわからない場合は、パニックに陥って代金を振り込んでしまうこともあるかもしれません。万が一代金を支払ってしまった場合は、一人で抱え込まずにしかるべき窓口や専門家に相談しましょう。
警察に相談する
各都道府県の警察にはワンクリック詐欺のトラブルを扱う「サイバー犯罪相談窓口」が設置されています。早急に警察に被害を届け出れば、「振り込め詐欺救済法」により振込先の口座を凍結し、場合によっては被害額の全額または一部が戻ってくる可能性もあるのです。
弁護士に相談する
被害を回復するためには弁護士に相談するという方法もあります。弁護士がワンクリック詐欺の業者の名前や所在地を特定して、損害賠償請求を行うのです。また、一度振り込むとその後も業者からお金を請求されますが、業者への対応を弁護士に依頼すれば二重の被害を防げるでしょう。
ワンポイントアドバイス
「電子消費者契約法」では、申し込みの意思がなかったり、契約内容を間違えたりした場合は、契約は成立したことになりません。また「特定商取引法」でも、消費者が「このクリックが有料である」と認識できる説明がないのであれば契約不成立なため、支払う必要はありません。
ワンクリック詐欺の請求でこまったら弁護士に相談
ワンクリック詐欺は無視することが一番です。高額な請求に慌ててしまい、業者とコンタクトをとってしまうことで、事態を悪くさせてしまうことがあります。バナーやURLをクリックしてしまった覚えがある方は、不安になるかもしれませんが、お金を絶対に振り込まず無視しましょう。振り込んでしまったり、業者とトラブルになったりしたときは、迷わず警察や消費者被害や詐欺被害に強い弁護士に相談しましょう。
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