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メルカリ詐欺の実際と騙されないための注意点
この記事で分かること
- メルカリは近年若者を中心に流行しているフリマアプリですが、詐欺行為も少なくありません。
- 出品者が騙されるケースもあるのでブランド品などを出品する際は注意が必要です。
- メルカリ詐欺被害に遭ったらまずは問い合わせフォームから通報しましょう。
メルカリの典型的な被害に「商品が発送されない」「出品時の説明と状態などが異なるものが届く」が挙げられます。購入者側の対策としては「商品を受け取るまで受取評価はしない」「説明文を隅々まで読む」「不明瞭な点があれば問い合わせる」ことなどが挙げられます。出品者が騙されるケースもあるので、ブランド品などを出品する際は十分に注意するようにしましょう。
目次[非表示]
メルカリとは?
スマートフォンの普及により、個人間で商品の売買ができるフリマアプリが流行しています。中でも、右肩上がりで伸びているのが「メルカリ」です。しかしメルカリを始めとするフリマアプリでは詐欺行為が発生しがちです。まずはこのメルカリとは何かを解説します。
メルカリとは
これまでにもネット上で商品の売買が気軽にできるサービスは存在しました。
例えばヤフーオークションや楽天オークションなどです。これらはオークション形式、つまり最も高い金額を付けた入札者が落札できるシステムであるのに対し、メルカリはフリーマーケット形式をとっており出品された商品の値段が上がることはありません。
また取引成立時には手数料が発生するものの、登録や出品自体には費用はかからない点もメルカリの特徴です。
利用が簡単で近年ユーザーが増加している
そしてメルカリの最大の特徴は取引が簡単である点です。
登録は電話番号とメールアドレスがあれば専用アプリから簡単に行えますし、出品も「商品の写真撮影」→「出品価格の設定・商品情報の記入」→「配送方法の指定」の3ステップで完了です。
購入に関しても代金の支払い方法もクレジットカードやコンビニ・銀行振り込みにATMなどから選択できます。
こうした利便性を背景に、若者を中心として近年ユーザー数を爆発的に伸ばしているのです。
メルカリ詐欺の実際
そんなメルカリですが、個人間の売買であるためどうしても詐欺行為が発生してしまいがちです。ここではメルカリ詐欺被害の典型例を紹介します。
商品が届かない
メルカリでは落札者による受取評価が済んだ時点で取引が完了したとみなされ、出品者のアカウントに代金が振り込まれます。
このシステムを悪用して行われる詐欺行為が多発しています。具体的には次のような手口です。
出品者は落札者に商品が届く前に受取評価をするよう迫ります。そしていざ評価が完了し出品者のアカウントに代金が振り込まれたら、商品を発送せず、代金を騙し取ります。
届いた商品の状態が写真や説明文のものと大きく異なる
また、実際に送られてきた商品が出品時に掲載されていた写真や説明文のものと大きく異なる、といったケースも非常に多いです。
例えば新品の記載があったのに使用・開封されていたなどです。この程度ならまだかわいいもので、故障したものが届く、あるいはミニチュアの家具をアップで撮影したものを掲載しあたかも本物の家具であるかのように出品するといった何とも悪質なケースも存在します。
メルカリ詐欺に騙されないよう購入者側が気を付けるポイントは
メルカリは今や飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し、ユーザー数もどんどん増えています。
しかし、注目を集めるサービスほど犯罪行為が蔓延りやすいのが常というもの。実際にメルカリ詐欺の被害は年々増加しています。では、メルカリ詐欺に引っかからないようにするにはどうすればよいのでしょうか。ここでは被害を未然に防ぐために、利用の際に気を付けるべきポイントについて解説します。
商品を受け取るまで受取評価はしない
メルカリでは、落札者の受取評価の完了時点をもって取引成立とみなされます。
けれども既に解説した通り、この取引システムを逆手に取り商品は送らず代金のみを騙し取る手口の詐欺行為が少なくない数存在します。
さらに厄介なのが、このケースでは取引が成立してしまっているのでメルカリの運営元もシステム上どうにも対処できない点です。ですから、商品が到着する前の受取評価は絶対にしないことが大切です。
いっそのこと事前の受取評価を要求してくるようなユーザーとは取引しないのが無難でしょう。
説明文は隅々まで読む
また、前章で解説した事例以外に、ゲーム機などの取引で多いのが本体を落札したつもりが実際には「外箱だけ」が届くパターンです。
このパターンで卑劣なのが、“商品説明文の中で出品は外箱だけである点を記載している”点です。
必要以上に長く掲載した説明文の中で分かりにくいように記入し、落札者からクレームが来たら「説明文に書いてあるでしょう。」というわけです。
ゲーム機やソフトの最新機種などで人気が高いものは家電量販店や玩具店ではすぐに品切れになってしまいます。そして品薄状態が続いている商品が、それも定価より安く出品されているとなれば、見つけた途端に焦って買ってしまうのが人の心理です。
そこをつけ狙ったのがこの手口です。
同様の手口で写真のみの出品のケースもあります。
こうしたケースでは、説明文に記載があるので厳密には詐欺には当たりません。説明文をよく読まない落札者が悪い、と言ってしまえばそこまでです。
しかし通常の神経の持ち主ならおよそ想像もつかない悪質な行為であることに違いありません。メルカリ側もアプリ内でこのような紛らわしい出品に対する注意を呼び掛けています。
対策としては、どんなに長くても説明文を隅々まで読むことです。
不明な点があれば問い合わせる
そして、不明瞭な点があれば質問することも大切です。
服の取引などで多いのが、説明文の記載とは異なる状態の商品が届くケースです。
この手のトラブルは、悪意を持って虚偽の記載をするケースだけでなく、出品者には騙す気などさらさらないケースでも起こってしまうので注意が必要です。
例えば、「若干の使用感はありますが、綺麗な品です」などと書かれていた場合、“若干”や“綺麗”というのは出品者個人の主観なわけです。
もし、出品者が普段から古着ファッションが好きで多少のしわや汚れなどまったく気にしない人だったら?
もし落札者が、少しの汚れでもクリーニングに出す綺麗好きだったら?
要は、汚れやダメージの程度に関する出品者・落札者間の認識にずれが生じるためにトラブルが起こるわけです。
従って、例えばしわや汚れの具合が分からなければ「しわ(汚れ)の箇所の写真をアップにしてもらえませんか」と問い合わせるなど不明瞭な点があれば質問することが大切です。
メルカリ詐欺被害で出品者側が気を付けるポイント
このように、購入者側がいくつかのポイントに気を付けることで購入者が出品者に騙される可能性はぐんと下がります。
メルカリ詐欺において多いのは購入者側が騙されるケースですが、実は出品者側が騙されるケースも中にはあるのです。そこでここでは出品者側が騙されるパターンや引っかからないよう注意すべきポイントについて解説していきます。
出品者側が騙されるケースも
インターネット上の商品取引での詐欺行為においては購入者側が騙されるケースがほとんどです。しかし騙されるのは購入者側とは限りません。
すり替え詐欺
出品者側が購入者に騙されるケースに“すり替え”詐欺があります。これはブランド品の出品に対してよく起こる手口です。
正規品をコピー品とすり替えて返品する手口
すり替え詐欺とは正規品をコピー品とすり替えて返品する手口です。
出品者は正規のブランド品を発送したにもかかわらず、購入者から偽物だったので返金してほしい旨のメッセージが届きます。そして返金に応じた後、コピー品とすり替えられて返送されてくるといった具合です。
つまりお金と商品を騙し取られてしまうわけです。
評価も下がる
またメルカリでは取引ごとに出品者、購入者に「評価」がつけられます。商品の状態が説明文通りだったか、相手の対応はどうだったかなどを基準に、良い、普通、悪いの3段階でユーザーが下すものです。
良い評価が多いユーザーは信頼に足るとみなされ、当然以後も取引のチャンスに恵まれ易いです。しかしこれは逆もまた然りなのです。
そしてすり替え詐欺においては、購入者は偽物をつかまされた“体”で返品するので当然つじつまを合わせるために出品者に悪い評価を付けます。
すり替え詐欺に有効な対策は
つまり、すり替え詐欺に遭えば、お金と商品を騙し取られるだけでなく、以後の取引にも悪影響を及ぼすのです。では、すり替え詐欺を未然に防ぐにはどのような対策を講じればよいのでしょうか。
シリアルナンバーを控える、返品に応じない
対策としては、シリアルナンバーを控えておく、事務局に事の経緯を説明し、返品に応じないことなどが挙げられます。そうすれば補償など何らかの対処をとってもらえる可能性があります。
メルカリ詐欺について知っておきたいポイント
ここまでの解説で、メルカリ詐欺被害の実態やその対処法についてお分かり頂けたかと思います。最後にメルカリやメルカリ詐欺について知っておきたいポイントを解説します。
トラブルになったら事務局に連絡を
メルカリではトラブル通報のフォームが存在します。詐欺被害に限らず、メルカリ上でトラブルになったら相談するのが良いでしょう。
メルカリは実は安全管理には力を入れている
メルカリ上のトラブルを解説してきましたが、実はメルカリは安心・安全な取引を重視しています。
例えば禁止されている出品がないか常にチェックしていますし、詐欺被害に遭った場合の補償制度もあります。
そしてトラブルの際には専用フォームから事務局に対処の依頼ができるのです。
トラブルになったら事務局に連絡を
ですからトラブルになったら事務局に連絡しましょう。
問題の解決に至らないケースや対処してもらえないケースもありますが、実際に事務局が代金を補償してくれたり間に入ってくれたりして、解決することも多いです。
リスクを承知の上で利用する心持ちで
爆発的な勢いで伸びているフリマアプリ、メルカリ。しかしその利便性の陰にはリスクも存在します。それを承知の上で利用するくらいの心構えが大切と言えます。
メルカリ詐欺はなくならない
メルカリは人気のフリマアプリゆえにトラブルも少なくありません。
今回紹介した事例以外にも様々な事例が存在します。現金が出品されて物議を醸した件は記憶に新しいでしょう。現金の出品はマネーロンダリングにつながる恐れがあるため現在は禁止になっていますが、ユーザーの中にはあの手この手で騙そうとしてくる人も存在します。
規制が強化されたところで新たな手口で詐欺行為を働く者がでてくるでしょう。
ですからリスクを承知の上で利用する、あるいは騙し取られても我慢できる商品・金額での取引に限定するなど、割り切ることも必要なのかもしれません。
メルカリ詐欺から守る知識を身につけ、快適な利用を
今回紹介した詐欺行為は全体の一部で、すべてのユーザーが悪質なわけではありません。しいかし、ネット上の不正行為を完全になくすことは不可能です。従って詐欺に引っかからないよう知識を身につけ、自分の身は自分で守ることが重要です。
悪質な不正請求・不当契約は法律のプロが解決
- 購入した商品が不良品でメーカーに問い合わせたところ、返金・交換に応li>えなかった