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高齢者を狙う詐欺手口とは?2019年最新版・よくある詐欺手法と被害の実際
この記事で分かること
- 高齢者を狙った詐欺の被害額は、1件当たり約230万
- 高齢者が最も騙されやすいのは、オレオレ詐欺と還付金詐欺
- 被害に遭わないためには、お金を支払う前に必ず身内や警察に相談することが重要
高齢者を騙す詐欺が多いということは、今や常識です。ニュースなどでも取り上げられていますが、被害はなかなか減りません。今回は、高齢者を狙ったよくある詐欺手法と被害の実際について紹介していきます。
高齢者を詐欺から守るには?
高齢者を詐欺から守るためには、どんな手口があるかを知り、情報を共有しておくことが重要です。高齢者の場合は、インターネットを使える方が少ないために、情報が身近な人の事例や、ニュースになったすでに被害額がたくさん出ているものばかりです。
しかし、詐欺の手口は年々新しくなっており、ニュースにならないものも多くあります。もし自分で情報が収集できない高齢者が身内にいる場合は、積極的に連絡を取り、情報を共有してあげましょう。
高齢者を狙った詐欺とは?
厳密に言えば高齢者だけが被害に遭う詐欺というものはありません。ここで高齢者を狙った詐欺として取り上げているのは、正確には「特殊詐欺」と言い、かつて「オレオレ詐欺」と呼ばれるもののような形態の詐欺のことを言っています。確かに「特殊詐欺」の被害者の中には若い人もいるのですが、約8割が高齢者の被害者になっています。
高齢者を狙った詐欺、被害の実際
高齢者を狙った詐欺は、全体から見ると2018年は若干減りました。しかし手口別に見ると、確かに現金をそのまま受け取るという手口は減ったのですが、電子マネーや電子マネーのプリペイドカードを利用した詐欺の件数が増えているなど、ばらつきがあります。
また、キャッシュカードを隙を見て盗むなどと言った手口の被害も増えています。このように、全体としては被害が減っているものの、手口によっては被害が増えているものがあります。また気をつけなければならないのは、公開されている被害件数は、全て認知されているものだけということです。
高齢者を狙った詐欺の被害件数・被害額
高齢者を狙った詐欺の被害件数は、2018年で1万6,493件です。また被害額は約357億円となっています。 一人当たりの被害額は230万程度で、かなり高額になっています。昨年より減っているとはいえ、深刻な状態です。
高齢者を狙った詐欺で最も被害件数が多い手口は?
高齢者を狙った詐欺のうち、被害件数が最も多い手口は、オレオレ詐欺と還付金詐欺になります。後で詳しく見ていきます。オレオレ詐欺とはおそらく最も有名な特殊詐欺の一つで、身内を装ってお金を送ってくれという手口のことです。
還付金詐欺とは、公的な機関からの電話を装って、還付金が出るからと誘導し、 ATM でお金を支払わせるという手口です。オレオレ詐欺の被害は約97%、還付金詐欺の被害は約85%となっています。
高齢者を狙った詐欺の手口
次に、高齢者を狙った詐欺の手口についてみていきます。
オレオレ詐欺
オレオレ詐欺とは、身内になりすましてお金を引き出す手口のことを言います。電話が来る際に「オレオレ」と言って、具体的な名前を名乗らないことからオレオレ詐欺と名付けられました。オレオレ詐欺には、落とし物詐欺や誘い出し詐欺などの手口があります。
落とし物詐欺
落とし物詐欺とは、身内を装って「落としたものの中に重要なお金が入っていた。今日中に払わないと大変なことになるから、代わりに支払って欲しい」などと言ってお金を引き出す手口になります。
誘い出し詐欺
誘い出し詐欺とは、例えば「上司から頼まれた重要なお金をなくしてしまった。これがないと商談が全部だめになるから、これから上司をそちらに向かわせる。俺がなくしたお金を代わりに上司に渡して欲しい」などと言ってお金を引き出す手口です。
還付金詐欺
先ほども紹介したように、オレオレ詐欺に次いで被害が多いのが還付金詐欺です。還付金詐欺の手口は、「医療費の払い戻しがあるのですが、払い戻しのできる期限が迫っています。以前振込用紙を送ったはずですが、なくしてしまった場合は ATM でまずお金を振り込んでください」などとまことしやかに言って、お金を引き出す手口です。
仮想通貨詐欺
最近では仮想通貨が話題になったため、仮想通貨を利用した詐欺もあります。例えば仮想通貨を買うとお金儲けができるので、あなたも買った方がいいなどと言って、お金を引き出す手口です。
個人情報削除詐欺
個人情報が漏洩するのは非常にまずいことだということは、最近では常識になってきました。高齢者を狙った詐欺の中には、こういった新しい常識を利用するものがあります。
個人情報削除詐欺はその一つで、例えば「あなたの個人情報が漏れているのを発見しました。すぐ削除しないと大変なことになるのでお金を送ってください」というように親切を装ってお金を振り込ませる詐欺です。
キャッシュカード・クレジットカードをだまし取る詐欺
高齢者の中でも、キャッシュカードやクレジットカードを利用している方は少なくありません。特に銀行のキャッシュカードは多くの方が持っています。このキャッシュカードは、暗証番号さえあれば誰でもお金を引き出すことができます。
そこで詐欺グループは、「あなたのカードが詐欺事件に使用されているため、早く新しいカードに変えなければなりません。手続きに暗証番号が必要なので、犯罪に使われているカードと、手続きに必要な暗証番号を、これから訪問する銀行協会の方に渡してください」などと言い、実際に訪問した偽の銀行協会の詐欺師が、カードと暗証番号を受け取るという手口を使います。
電子マネーを利用した詐欺
最近増えているのが、電子マネーを利用した詐欺です。若者も対象になっているので注意が必要です。この詐欺は、例えば有料動画サイトや、有名なショッピングサイトを装ってメールをよこし、「未払い代金はプリペイドカードや電子マネーでお支払いください」などと言って電子マネーの番号を聞き出し、お金を盗むという手口を使います。
義援金詐欺
ここ何年か、地震や津波のニュースが多くなっています。このような場合に、人の良心をだましてお金を盗もうとするのが義援金詐欺です。どういうことかと言いますと、犯罪グループが電話やメールなどで「最近起きた災害の義援金を受け付けていますので、募金したい方はこの口座に振り込んでください」などと言ってお金を盗もうとするということです。
このような詐欺は、人の良心を利用し、「きっとこの人も災害のためになにか力になりたいと思っている人に違いない」という思い込みを利用するものです。義援金を贈ることはとても良いことですが、「人の良心をだますことができる人はいないはずだ」という思い込みには注意が必要です。
現金還付金詐欺
例えば突然、「あなたは老人ホームに入居する権利が当たったようなので、もし入居しないなら権利を譲ってください」というような電話がかかってくることがあります。
その場合、了解してしまうと後から、「名義貸しは違法なので通報しなければなりませんが、お金を送ってくれればなかったことにします」という電話がかかってきてお金をだまし取られます。この世の手口を現金還付金詐欺と言います。
収納代行利用型詐欺
今や多くの方が、電気代やガス代を払うために収納代行の用紙を利用しています。収納代行詐欺とはいきなり架空の収納代行の用紙を送りつけ、勘違いした高齢者からお金を振り込んでもらうという詐欺のことです。
高齢者詐欺に騙されないためにはどうする?
これまで詐欺の手口や被害の実際について述べてきました。このような被害に遭わないためには、どうすれば良いでしょうか。
高齢者を身内に持つ方がすべきこと
高齢者を身内に持つ方は、頻繁に連絡を取り合い、「もし私がお金が必要になった場合はしっかり名前を名乗るから」ということをあらかじめ共有していたり、あるいはお互いに合言葉を決めておいたり、「まず私に相談するようにし、いない場合は警察に相談する」というルールを決めておくことが重要でしょう。詐欺の手口についても、話し合っておくことが重要です。
高齢者の方が気をつけるべきこと
高齢者の方が気をつけておくべきことは、一人で悩まないということです。詐欺の情報について、常にアンテナを張っておくことも重要ですが、多額のお金を振り込んだり、身内でない人に直接現金やカード渡したりする場合は、警察や身内の方に相談することが最も大切です。
事件が起こった時にだけ、警察に相談できるというわけではありません。また現金を手渡す場合は、領収書や写真など、証拠を残すといったことが重要です。
高齢者を狙った詐欺被害に遭ったらまずは弁護士に相談を
高齢者を狙った詐欺は、2018年度に減少したとはいえ、まだまだ多いのが実情です。騙された本人はもちろんのこと、騙された本人の身内も大変悔しい思いをします。
このような高齢者を狙った詐欺の被害に遭わないためには、日常的に相談できる雰囲気を作ること、また身内に連絡が取れない場合は、警察や弁護士に連絡を取ることなどの情報共有をしておくことが重要になります。
もし犯人が見つかった場合は、お金をしっかりと取り戻すため、また相手に反省を促すような判決を下してもらうなどのために、専門の弁護士に依頼することが重要です。
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