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借金100万円はどう返していく?知っておくべき返済のコツと注意点
この記事で分かること
- 借金100万円を完済するためには利子が安いローンに1本化するのが1つのコツ
- 100万円の借金の返済があまりに辛いなら、債務整理も検討の余地がある
- 任意整理は、手間をかけずに利子をすべてカットできるのでおすすめ
借金が100万円になってしまい、つらい思いをしている人も多いでしょう。借金の返済があまりにつらいようならば、債務整理を検討しましょう。この記事では、借金100万円を返済するコツと注意点、債務整理の1つである任意整理のメリット、および弁護士に任意整理を依頼した際の手続きの流れについて見ていきましょう。
借金100万円を完済するコツ・注意点
それでは最初に、借金100万円を完済するコツ、および注意点について見ていきましょう。
最低支払い金額より多めに返済する
100万円の借金を完済するためにまず大切なのは、金融業者によって設定される「最低支払い金額」よりできる限り多めに返済することがコツの1つです。100万円の借金は、利子だけでも月々1万円以上を支払わなくてはなりません。したがって、最低でも毎月2万円、できれば3万円を返済していかないと、いつまで経っても借金がなくなりません。
借金をこれ以上増やさないようにする
当たり前の話ですが、借金を返済するためには、これ以上借金を増やさないことも大切です。といいつつ、わかってはいるはずなのに、つい新たな借入れをしてしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、新たに借金を増やしてしまうと、借金100万円の完済は全く覚つかないことになります。
利子が少しでも安いローンに一本化する
借金100万円の返済は、利子がどのくらいであるかによって難易度が大きく変わります。
多くの消費者金融が採用している年利18%の利子の場合、借金が100万円だと毎月の利子は1万5,000円です。それに対して、もし年利を12%にすることができれば、毎月支払う利子は1万円、5,000円も違ってくることになります。利子が安いローンに1本化することは、100万円の借金を少しでもラクに返済するためには重要だといえるでしょう。
100万円の借金返済が厳しい場合は債務整理を検討しよう
100万円の借金返済が厳しい場合は、債務整理を検討しましょう。100万円程度の借金なら、債務整理の1つの方法である「任意整理」を利用するのがおすすめです。債務整理の概要および任意整理のメリットについて見ていきましょう。
債務整理とは?
債務整理とは、借金を減らしたりなくしたりすることにより、つらい借金生活から解放され、生活を再建するために設けられている制度です。弁護士や裁判所などの力を借りることによって行います。
債務整理の方法には、
- 任意整理
- 民事再生
- 自己破産
の3つがあります。それぞれの方法により、減らすことができる借金の額は異なります。
債務整理は恥ずかしいことではない
「自分で借りたお金なのだから全額をきちんと返さないのはおかしい」
「借金を減らす債務整理は人間として恥ずかしいことなのでは?」
と思う人もいるでしょう。
もちろん、借金は、全額を返せるならそうするに越したことはありません。しかし、さまざまな事情により、返済できる範囲を超えて借金をしてしまうことはあります。金融業者も、「全く返せないよりは返せる範囲で少しでも返してほしい」と、債務整理に応じます。
また、多すぎる借金を抱えたままでは、今後の生活を見通すことも難しくなるでしょう。債務整理は、借金を整理することにより生活を再建するために、法律で認められているものです。恥ずかしいことなどでは決してありません。
100万円程度の借金なら任意整理を利用するのがおすすめ
上にあげた債務整理の3つの方法は、減らすことができる借金の額がそれぞれで異なります。一般に、100万円程度の借金なら「任意整理」がおすすめだといえるでしょう。任意整理は、弁護士の力を借りることにより行います。今後の利子が全てカットされて返済が大幅にラクになる、メリットの多い方法です。
借金の100万円を任意整理するメリット
以後の利子がカットされる
任意整理を行うと、以後の利子が全てカットされ、払う必要がなくなります。上で見た通り、100万円の借金に対しては、月額で1万円以上の利子がかかり、毎月3万円を返済したとすると、最終的に30万円以上の利子を支払うことになります。この利子がなくなることで、返済は大幅にラクになります。
金融業者からの督促が止まる
任意整理を弁護士に依頼すれば、金融業者からの督促が止まります。弁護士が代理人となるために、金融業者は債務者(お金を借りた人)に対して直接連絡を取ることができなくなるからです。督促は、最短で依頼した即日に止まります。
借金が返せなくなってくると、金融業者からの電話や郵便による督促は、大きなストレスになるでしょう。督促がなくなることで精神的に余裕ができ、今後の生活再建についても考えやすくなるでしょう。
手続きに手間がかからない
任意整理は、手続きに手間がかかりません。債務整理のほかの2つの方法は、裁判所を通して行うために、裁判所に対して多数の書類を提出しなければなりません。
また、裁判所へ出向いて事情を説明することも必要です。それに対して任意整理は裁判所を通さずに、弁護士が金融業者と直接交渉を行います。一度弁護士に依頼をすれば、和解が成立するまで債務者がしなければならないことは何もありません。
5年~7年は借金ができなくなる
任意整理を行うと、金融業者の信用情報機関(ブラックリスト)に登録され、5年~10年程度は新たな借金ができなくなります。このことは、デメリットと捉える場合もありますが、100万円の借金を抱えた場合はむしろ「メリット」といえるのではないでしょうか?
上で見た通り、100万円の借金を減らすためには、新たな借金をしないことが重要です。しかし、いつでも借金ができる状況にある場合には、ついまたお金を借りてしまうこともあるでしょう。任意整理を行ってお金が借りられなくなれば、新たな借金の誘惑に駆られることなく、全力で借金の返済を行うことが可能となります。
財産などはそのまま維持できる
任意整理は、所有している財産などはそのまま維持することができます。手放す必要はありません。それに対して他の2つの債務整理の方法では、一定の財産を手放さなければなりません。財産を維持できることにより、借金を完済した後の生活の再建はより容易になるといえるでしょう。
弁護士費用が払えない人は公的扶助制度も利用できる
弁護士に依頼した場合の費用が払えない人は、公的な扶助制度である「法テラス」を利用することができます。法テラスを利用することにより、弁護士費用が安くなること、および弁護士費用を建て替えてもらうことが期待できます。
弁護士に借金100万円の任意整理を依頼する際の流れ
弁護士の力を借りて借金100万円の任意整理を行う際には、手続きの流れは次のようになります。
弁護士事務所に相談する
借金100万円の任意整理を弁護士に依頼するためには、まずは弁護士事務所へ相談に行きましょう。弁護士事務所へ相談するのは、依頼をするのを決めていない段階でかまいません。費用についても相談してみるといいでしょう。弁護士への相談は、「初回は無料」としている弁護士事務所も多数あります。
弁護士に依頼し、金融業者に受任通知が送付される
弁護士に依頼することに心が決まったら、正式に契約書を交わして依頼をします。弁護士に依頼をすると、金融業者に対して「受任通知」が送付されます。金融業者が受任通知を受取ると、督促の電話や手紙は、それ以降は一切なくなります。
金融業者への取引記録開示請求
これ以降は、弁護士が行うことで債務者(お金を借りた人)は何もすることがありません。弁護士は、依頼を受けると金融業者に取引履歴の開示を請求します。すると金融業者から弁護士に、借金の契約日時や返済履歴が記載された取引履歴が送られます。弁護士は、取引履歴にもとづいて借金の正確な金額を計算し直します。
分割返済の交渉・和解締結
再計算された借金の額をもとにして、弁護士が金融業者と返済計画について交渉します。利子をカットした上で、3~5年で分割払いをするよう交渉するのが一般的です。交渉が成立すれば、金融業者と弁護士が和解を締結します。弁護士に依頼してから金融業者と和解が締結されるまで、2~6ヵ月かかるのが一般的です。
借金100万円の返済方法は弁護士に相談しよう
借金100万円の返済で苦しいことは、誰にも打ち明けられないことが多いでしょう。
「自分で作った借金だから、きちんと自分で返さなくては」と思ってしまうと、精神的にも追い詰められるのではないでしょうか。そのような時は、弁護士に相談してみましょう。法律の専門知識と高い交渉力とをもつ弁護士なら、物心ともに親身に相談に乗ってくれるに違いありません。
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